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国内運送保険(物保険と運送業者貨物賠償責任保険)の内容と付保の要否

物流・輸送

1 はじめに

国内貨物運送に関する保険(国内運送保険)には、大きく分けて2種類あります。ひとつは、荷主が自らの国内運送貨物に対して付ける保険であり、①「物保険(ものほけん)」と呼ばれます。もうひとつは、運送業者が、自らが運送を引き受けた貨物に損害が発生したことにより、荷主あるいは元請運送人に対して損害賠償責任を負った際に、その賠償等の費用をカバーするための保険であり、②「運送業者貨物賠償責任保険」と呼ばれます。
いずれの保険も付保は任意ではありますが、荷主や運送業者は、取引する金額、貨物の種類、予測される事故の可能性と内容、填補対象となる損害の範囲と額、保険料等に鑑み、付保の必要性を検討する必要があります。
以下では、これら運送保険の内容について解説していきます。

2 保険の用語

前提として、基本となる保険の用語について解説します。

(1)保険者(保険会社)
  保険契約の当事者のうち、保険給付を行う義務を負う者をいいます。
(2)保険契約者
  保険契約の当事者のうち、保険料を支払う義務を負う者をいいます。
(3)被保険者(損害保険契約の場合)
  損害保険契約によりてん補することとされる損害を受ける者をいいます。
(4)保険の目的物
  損害発生の客体のことをいいます。
(5)保険事故
  損害保険契約によりてん補することとされる損害を生ずることのある偶然の事故として当該損害   保険契約で定めるものをいいます。

3 物保険

まずは、物保険の基本的な内容をみていきます。


(1)保険契約者及び被保険者
  上述のように、物保険は荷主が自らの貨物に付ける保険であるため、基本的には荷主が保険契約者として保険者である保険会社に保険料を支払うことになります。また、被保険者も荷主ということになります。もっとも、運送業者も被保険者を特定すれば保険契約者となることはできます。
(2)保険の目的物
  物保険では、運送される貨物が保険の目的物となるのが基本です。約款で範囲が限定されることもあります。
(3)保険事故
  物保険の保険事故については、個別の契約によって定められることになりますが、特定の保険事故に限定するものと、原則としてすべてのリスクを担保する保険(オールリスク条件)の2種類に分けることができます。
  なお、オールリスクとはいえ、保険の目的物固有の欠陥等による損害については除かれることになります。
(4)免責事由
  保険事故に該当する場合でも、なお保険者が免責される事由があります。法律上は、保険契約者または被保険者の故意または重過失によって生じた損害等が免責されることとされています。
  保険約款では、これらに加えて、運送の遅延や保険の目的物(貨物)の自然の消耗等による損害について、保険者の免責が定められることになります。

4 運送業者貨物賠償責任保険

次に、運送業者貨物賠償責任保険の基本的な内容をみていきます。


(1)保険契約者・被保険者
  上述のように、運送業者貨物賠償責任保険は、運送業者が自らの損害賠償その他の費用をカバーしてもらうために付けるものであるため、基本的には、運送業者が保険契約者になります。また、被保険者も運送業者ということになります。
(2)保険の目的物
  運送業者貨物賠償責任保険では、運送する貨物が保険の目的物となるのが基本です。約款で範囲が限定されることもあります。
(3)保険事故
  オールリスク条件タイプのものが一般的ですが、運送中の事故のような典型的な保険事故のみをカバーするタイプのものもあります。
(4)免責事由
  運送業者貨物賠償責任保険の保険事故についても、法律上、保険契約者または被保険者の故意によって生じた損害等について、保険者の免責が定められています。ただし、物保険の場合とは異なり、重過失によって生じた損害については、保険者の免責が定められていません。
  運送の遅延や保険の目的物(貨物)の自然の消耗等による損害については、物保険と同様に、通常は約款で免責が定められます。

5 最後に

以上、運送保険の概要について解説しました。もし、運送保険を付保すべきかどうか、運送保険の適用があるか否か等で悩まれている方がいらっしゃいましたら、運送保険について詳しい弁護士にご相談されるのがよいでしょう。

Last Updated on 2024年1月19日 by segou-partners-logistic

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