1 ドローンの活用
最近,ドローンによる空撮映像を用いたプロモーション,ドローンによる行方不明者の捜索,被害状況の報道等,身近な場面でドローンが活用される場面が増えています。皆さんも,TV番組等で一度はドローンが活用されている場面を見たことがあるのではないでしょうか。
他方で,ドローンの墜落等による物損・人損事故や,私有地への侵入等によるプライバシー侵害,航空機の飛行への支障等の問題も生じています。
2 令和2年6月の航空法改正について
そこで,ドローン飛行の安全確保を目的として,令和2年6月24日,航空法が改正されました。これにより,100g以上の重量のあるドローンについては,予め機体,所有者の情報を登録し,登録記号を機体へ表示し,かつ,リモートID機能により識別情報を発信した上で飛行することが義務付けられました。(※飛行方法等により例外があります。詳細は国土交通省のホームページ等をご確認ください。)
登録申請には,マイナンバーカード等による本人確認が必要ですが,オンラインでも郵送でも手続可能です。ただし,申請方法及び本人確認の方法により,登録手数料が異なります。
機体の安全性が確保できないドローンは,登録を拒否される場合もあります。また,一度登録が認められたドローンも,3年ごとの更新登録が必要です。これらに違反して無登録で対象のドローンを飛行させた者は,1年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられますので,注意が必要です。
3 小型のドローンについて
100g未満の小型のドローン,いわゆるトイドローンの多くは,今回の改正航空法の対象外になりますので,登録なしで飛行させることができます。
ただし,100g未満の小型のドローンであっても,今回の法改正以前から,航空法等により空港周辺,国の重要施設,防衛施設等での飛行は禁止されており,また,都道府県条例や市町村条例の規制対象となっている場合もあります。プライバシーや安全に配慮して飛行しなければならないことも変わりありません。
様々な活用ができるドローンだからこそ,様々な問題が生じるリスクがあり,問題が現実化するほど,国も規制を強化せざるを得なくなるでしょう。
これからもドローンが活躍する場面を増やし,便利な世の中にしていくためにも,法律を守って,安心・安全を確保してドローンライフを楽しみましょう!
Last Updated on 2024年2月21日 by segou-partners-logistic